フェーズ4「テーマを見つける」

探究テーマの決め方|総合型選抜で使える「いいテーマ」の条件

総合型選抜の志望理由書や活動の芯になる探究テーマとは何か。いいテーマの条件と、自分の興味と社会の課題をつなげる決め方を解説します。

アプリの授業 3本・約16分ぶんの要点

1探究テーマってなに?

そもそも探究ってなに?

自分で「問い」を立てて、答えを探していくこと

学校の「総合的な探究の時間」でやっていることと同じです。ちがうのは、答えが決まっていない問いを、自分で立てるところ。

  1. 1問いを立てる→
  2. 2調べる・聞く→
  3. 3整理して考える→
  4. 4まとめて伝える
メパ

答えを覚えるのではなく、答えを探すのが探究

調べ学習とのちがい

「調べてまとめる」で終わらないのが探究

調べ学習探究
テーマは先生が決める問いは自分で立てる
答えは本やネットにある答えは、まだだれも知らないかも
まとめたら終わりわかったことから、次の問いが生まれる
探究テーマってなに?

あなたが調べつづける「問い」のこと

「環境」「教育」は、関心のある分野の名前。そこから「だれの・どんな場面の・何を知りたいか」まで一文にすると、探究を進められる「問い」になります。このアプリでは、この問いを「あなたのテーマ」と呼びます。

例このままだと
分野まちづくり・環境・教育広すぎて、何を調べるか決まらない
問い車を持たないお年寄りは、買い物のとき何に困っているのか?だれに、何を聞けばいいかが見える
メパ

分野のままだと動けない。問いにすると動ける

分野から問いへ

身近な「好き」も、問いにできる

関心のある分野問い(探究テーマ)
部活・スポーツ部活の練習で、けがが多い時期や場面はあるのか?
SNS同じニュースでも、SNSで広まりやすい書き方は何がちがうのか?
地元・まち地元の高校生は、商店街のイベントをどこで知り、なぜ行かないのか?
外国から来た友だち日本語を学ぶ中学生は、授業のどんな場面でつまずきやすいのか?

わかりやすくするための例です

なんで必要なの?

志望理由書も面接も、テーマで1本につながる

総合型選抜では、志望理由書に「大学で何を探究したいか」を書き、面接では「なぜその問いなの?」「何を調べた?」と深く聞かれます。テーマが決まると、書くことも話すことも1本につながります。

  1. 1志社会や誰かのために、成し遂げたいこと
  2. 2きっかけそう思うようになった、あなたの経験
  3. 3問題分析その問題は、なぜ解決しないのか
  4. 4解決策どうすれば解決できそうか(なくてもOK)
  5. 5大学での学びなぜ、この大学で学ぶ必要があるのか
テーマの先にあるもの

「夢」に、誰かのためを足すと「志」になる

問いを探究していくと、「この人たちのために、こうしたい」という志が育っていきます。いまはふわっとしていて大丈夫。

夢(自分がなりたい)志(誰かのために成し遂げたい)
先生になりたい英語が苦手な子が、楽しく学べるようにしたい
お医者さんになりたい病院が遠い町でも、安心して暮らせるようにしたい
起業したい一人ひとりが、好きなことから学べる場をつくりたい

わかりやすくするための例です

このフェーズでやること

知って、決めて、小さく試す

読むだけでなく、2つのワークで実際にあなたの問いをつくります。AIと一緒に深めることもできます(有料版)。

  1. 1いいテーマの条件を知る→
  2. 2決め方の5つの手順→
  3. 3気になることを書き出す→
  4. 4問いを一文にする→
  5. 5小さく試す

2いいテーマの3つの条件

いいテーマの条件

この3つがそろえば、いいテーマ

  • あなたとつながっているなぜ気になったのかを、自分の経験から話せる
  • 調べる方法がある本・データ・人への聞き取り・観察などで確かめられる
  • 大学の学びにつながるその問いを、大学の学部や授業でさらに深められる
メパ

「有名だから」「先輩がやっていたから」だけで選ばない

くらべてみよう

「あなただけのテーマ」はどっち?

つまずきやすいパターン

テーマ選びでよくある4つのつまずき

  • 大きすぎる例:少子化を解決する → 対象・場所・期間をしぼろう
  • 結論を先に決めている例:SNSは悪いと証明する → 反対の結果も出せる問いにしよう
  • 調べたことを並べるだけ例:ネットの情報をまとめて終わり → 比べて、自分の考えを足そう
  • 見ばえを優先する例:とりあえず「AI」「SDGs」をつける → 自分の疑問を深めよう
メパ

どれも「自分の疑問」にもどれば、ぬけ出せる

同じテーマでもいい?

人と同じ分野でも大丈夫。ちがいは「あなたの中身」

テーマの名前だけで、合否が決まるわけではありません。同じ「まちづくり」でも、きっかけ・対象・確かめたことは人それぞれ。そこがあなただけの中身になります。

伝わらない伝わる
大学が見ているのは?テーマのめずらしさあなたの経験と、確かめた中身
だれも扱っていないかどうかなぜ気になり、何を調べ、何がわかったか

3テーマの決め方 5つの手順

5つの手順

テーマは、5つの手順で決める

このあとの2つのワークで、手順1と手順3を実際にやります。

  1. 1書き出す→
  2. 2下調べ→
  3. 3しぼって一文に→
  4. 4小さく始める→
  5. 5試して直す
手順1

「好き・困った・なんで?」を書き出す

  • つい調べてしまうこと好きなことの中に、知りたいことがかくれている
  • 困ったこと・不便なこと自分や家族、友だちが困っていたこと
  • 「本当に?」「なんで?」と思ったことニュースや授業でモヤモヤしたこと
メパ

原因はまだ決めつけない。「なぜだろう?」のままでOK

手順2

本やデータで、下調べをする

同じような研究が見つかっても、あきらめなくて大丈夫。対象や場所を変えて確かめることに意味があります。

  • すでにわかっていること本・国や自治体の調査・大学の研究紹介などから
  • 自分の場面に当てはまるか、わからないこと全国の調査が、あなたの町にも当てはまるとは限らない
  • 自分で確かめたいことここが、あなたの探究の中身になる
手順3

対象と場面をしぼって、問いを一文にする

しぼる例
関心(分野)まちづくり
対象(だれの)車を持たないお年寄り
場面(いつ・どこで)毎日の食料品の買い物
問い車を持たないお年寄りは、買い物のとき、何がいちばんの負担になっているのか?
メパ

「だれの・どんな場面の・何を知りたいか」が入れば、問いになる

手順4

最初の一歩は、小さく始める

3人に聞いただけで、町全体のことは言えません。でも、次に何を調べればいいかは見えてきます。

  • 対象をしぼるまずは話を聞けそうな3人から
  • 期間を区切る今週中に、1回だけやってみる
  • 確かめることを1つにする「何がいちばん大変か」だけを聞く
メパ

最初の一歩のゴールは「解決」ではなく「次の手がかり」

手順5

試してみて、問いを直していく

予想とちがっても、失敗ではありません。「何を確かめて、なぜ問いを変えたか」を記録しておくと、面接でそのまま話せます。

最初の問い話を聞いたあとの問い
お年寄りは、お店が遠くて困っているのでは?お年寄りは、重い荷物を持ち帰ることに困っているのでは?

予想とちがう困りごとが出てきた例です

分野ごとの例

問いと、最初にできること

文系・理系で方法を分ける必要はありません。まちづくりの問いでも、データをグラフにする方法が役立ちます(わかりやすくするための例で、実際の生徒の事例ではありません)。

時期やること中身
まちづくり地元の高校生は、商店街のイベントをどこで知り、なぜ行かないのか?最初にできること:友だち5人に、知ったきっかけと行かない理由を聞く
教育テスト前の高校生は、どんな場面で勉強をあきらめてしまうのか?最初にできること:クラスの3人に、あきらめた日のことを聞く
医療・健康部活の練習で、けがが多い時期や場面はあるのか?最初にできること:部の1年分のけがの記録を、月ごとに数える
環境通学路で、ポイ捨てが多い場所に共通点はあるのか?最初にできること:1週間、通学路のごみを場所ごとに数える
情報・データ市の図書館の利用者は、曜日や季節でどう変わるのか?最初にできること:市が公開しているデータを探して、グラフにする

おさらいクイズ

押すと答えが出るよ

  • Q探究とは、ネットで調べたことをきれいにまとめることだ

    × まちがい

    それは調べ学習。探究は、自分で問いを立てて、人に聞いたり確かめたりしながら答えを探していくことです。

  • Q「探究テーマ(問い)」になっているのはどれ?

    通学路で、ポイ捨てが多いのはどんな場所か?

    「環境問題」「SDGs」は分野の名前。だれの・どんな場面の・何を知りたいかが入って、はじめて調べられる問いになります。

  • Q探究テーマは、最初に決めたら変えてはいけない

    × まちがい

    変えて大丈夫。調べたり人に聞いたりすると、問いが変わるのは自然なこと。「なぜ変えたか」を記録しておけば、それも面接で話せる探究の中身になります。

  • Q高校生が今から確かめやすい問いは、どれ?

    うちの学校の生徒は、朝ごはんを食べない日にどんな理由があるのか?

    大きな問題に関心をもつのはすてきなこと。でも、まずは身近な対象と場面にしぼると、話を聞いたりアンケートをとったりして確かめられます。

  • Q結論を先に決めてしまっている問いはどれ?

    SNSが悪いことを証明したい

    「悪い」と先に決めると、それに合う情報だけを集めがちです。予想をもつのはOK。でも、反対の結果も出せる問いにしよう。

  • Q「AI」や「SDGs」などの言葉が入っていると、いいテーマになる

    × まちがい

    言葉を足しても、問いが具体的になるとは限りません。だれも扱っていないテーマを探すより、自分の疑問をどこまで深められるかが大事です。

  • Qほかの人と同じ分野のテーマを選ぶと、不合格になる

    × まちがい

    同じ分野でも大丈夫。あなたのきっかけや、調べる対象・確かめることが具体的なら、あなただけの探究になります。

  • Q「対象と場面」がしぼれている問いはどれ?

    テスト前の高校生は、どんな場面で勉強をあきらめてしまうのか?

    「テスト前の高校生」(対象)と「勉強をあきらめる場面」(場面)がしぼれているので、だれに何を聞けばいいかがわかります。

  • Q最初の調査で、地域全体の問題を解決しなければならない

    × まちがい

    最初は小さくて大丈夫。最初の一歩のゴールは、次に何を調べるかを決める手がかりを得ることです。

  • Qテーマを決める5つの手順を、順番に並べよう

    好き・困った・なんで?を書き出す → 本やデータで下調べする → 対象と場面をしぼって、問いを一文にする → 小さく始める → 試して、問いを直す

    書き出す → 下調べ → しぼって一文に → 小さく始める → 試して直す。この順で進めれば、だれでも問いにたどりつけます。

メパ

この内容は、アプリのフェーズ4で学べます

読むだけでなく、クイズで確かめて、自分のことを書きながら進めます。フェーズ1〜4は、ずっと無料。登録は1分です。